表紙で買った本 (連載 95)


   友人のとも吉さんは本が大好き。長い外国生活の

あいだに出会った たくさんの本の中から

ポツリ ポツリと 気の向くままに

選んでもらって ご紹介致します。




95


SERPICO

Peter Maas


1971年2月、フランク・セルピコは仲間と一緒に

麻薬捜査に出かけた。

キャリア11年のベテラン刑事セルピコにとっては

別にいつもと変わらない仕事だった。 

けれど、この捜査が途中でバレてしまい、

ドアを開けようとしているセルピコの顔面を

ピストルが通過する。 パトカーは 無線で

” セルピコが撃たれた! ” と流した。

警察は驚いた。

セルピコを撃ったのが、同じ警察か麻薬の

ディーラーか 判らなかったからだ。

セルピコは、ニューヨークの警察の賄賂行為、汚職

をたった独りで過去3年にわたり調査していたのだ。

ギャンブルをやっているヤクザ達は、金を毎月

警察に納め自分達の安全を守っていた。

そしてそれがとてつもない金額で、

正義を誓い、憧れのニューヨークのポリスとなった

セルピコには耐えられない事だった。

正義を守るはずの警察がヤクザから金をもらって

ヤクザを守って生活していたのである。

悩み苦しみ先輩達に相談するが相手にされず、

「 何故金を受け取らないんだ? 」 と

反対に叱られてしまう。

映画では、アル・パチーノがセルピコを演じている。








SERPICO
Peter Maas
( C ) / 1973/ BANTAM BOOKS