表紙で買った本 (連載 97)


   友人のとも吉さんは本が大好き。長い外国生活の

あいだに出会った たくさんの本の中から

ポツリ ポツリと 気の向くままに

選んでもらって ご紹介致します。




97


The Annotated Alice / Lewis Carroll

Martin Gardner


ルイス・キャロルの 『 不思議の国のアリス 』 は

1865年出版以来、子供のみならず大人

( 哲学者、そして精神分析界 ) を虜にしてきた。

この本からの引用は、シェイクスピアに続くと

言われる程読まれ、覚えられている。

内容は子供にとっておもしろい本なのに、

大人( 特に哲学者 ) 達が、本の中のジョークを

子供と同じく読んで笑えばいいものを、

深く掘り下げ理解のできないものに

仕上げているのも不思議といえば、そうだ。

この本は、ルイス・キャロルの謎めいた?文、

ジョーク ( ナンセンス ) にメスを入れ、それらを

わかりやすく説明した唯一の本。

” ジョークのポイントが何かを解らない限り、

そのジョークは時々きちっとした説明が必要だ ”

というこの文は、作者の名文。













THE ANNOTATED ALICE
Martin Gardner
( C ) / 1960, 1998/ Wings Books