友人のとも吉さんは本が大好き。長い外国生活の
あいだに出会った たくさんの本の中から
ポツリ ポツリと 気の向くままに
選んでもらって ご紹介致します。
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The Arabian Nights
Tales of 1001 Nights, volum 3
中世のヨーロピアン ( クリスチャン ) は、アジア ( 中
近東 ) には、人食い人種 と 犬頭の男達が住んでいて、
羊が草木と同じように土に生えていると信じ込んでいた。
というのも、当時の旅行記 ( ジョン・デ・マンデビル ) が
アームチェアートラベラー ( 長椅子旅行者 ) のために
真実よりもエンタテイメントを前面に出し過ぎたため
そうなってしまった ( 1357 〜 1371 ) 。
アジア、そして イスラム文化となると全く知識のない
ヨーロピアンにとって、時々耳にする話はやはり信じ
がたいものがたくさんあったに違いない。
チョーサーのカンタベリー物語 ( 1387 〜 1400 ) にある
未完の 「 地主の話 」 などは、アラビアンナイトを抜き
にしては考えられない。これは、チョーサーが1400年
には、アラビアンナイトを知っていたということだ。
「 アラジンの魔法のランプ 」 は、この本の最後に収められて
いるが、アラビアンナイトの ” ノリ ” に今ひとつ欠ける。
オリジナルのアラブ語がない、という事がそれなのか?
The Arabian Nights
Tales of 1001 nights , volum 3
( C ) / 2010 / penguin classics
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