表紙で買った本 (連載 73)


   友人のとも吉さんは本が大好き。長い外国生活の

あいだに出会った たくさんの本の中から

ポツリ ポツリと 気の向くままに

選んでもらって ご紹介致します。




73


SONS AND LOVERS

D.H. LAWRANCE


「 SONS AND LOVERS 」 はイギリスの田舎を舞台に

繰りひろげられるロレンスの小説。

父親は炭鉱夫、子供4人そのうち男が3人。

子供たちは母親の愛情をたっぷり受けて成長する。

そして、息子たちがひとり、ひとり、独立してゆく。

けれど母親の愛が強すぎると、子供たちはなかなか精神的

に独立しにくいのが現状だ。まして、父親の存在感が

あまりない家庭で育つと、自分達の中に 父親( 男 )としての

意識が希薄になり、考え方や行動が女親のようになって

しまう ( 息子達の場合 )。つまり、息子達が少し女性化

してしまう。

ロレンスはそこを全面に押し出してくる。







SONS AND LOVERS

D.H. LAWRANCE
( C ) / 1913, 2005 / SIGNET CLASSIC