友人のとも吉さんは本が大好き。長い外国生活の
あいだに出会った たくさんの本の中から
ポツリ ポツリと 気の向くままに
選んでもらって ご紹介致します。
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The Drinking Den
EMILE ZOLA
ゾラは、このパリのスラム街の小説 『 居酒屋 』 に
沢山スラングをばらまいた。それがそこで生活する
者達の日常会話だからだ。
最初の、洗濯屋での二人の女の罵り合い、
「 この クソ女 ( The doxy ) 」
「 おまえの尻が涼しくなるだろうよ ( your arse ) 」
( アメリカでは 尻を ass と書くが、訳がイギリス版なので
arse となっている )
「 あばずれ ( the bitches ) 」。
今読むと、普通にスラスラ読み進んでいくけれど、
当時 ( 1876年 ) の小説でここまで汚い言葉が次から
次と出てくると、読者も楽しんだはずだ。
ゾラはこの小説で文学界での名を不動にし、経済的にも恵まれ、
家を買う。1956年に ルネ・クレメンが映画化している。
THE DRINKING DEN
EMILE ZOLA
( C ) / 1876,2003 / PENGUIN CLASSICS
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