表紙で買った本 (連載 44)


   友人のとも吉さんは本が大好き。長い外国生活の

あいだに出会った たくさんの本の中から

ポツリ ポツリと 気の向くままに

選んでもらって ご紹介致します。




44




FLOWERS FOR ALGERNON

Daniel Keyes




最初のページからつづりのまちがいが出て来て

物語は始まる。

チャーリー・ゴードンは32才。彼はビークマン大学の

知的障害センターに週3回通っている。

あとはパン屋で働いている。

その彼がどういうわけか脳の手術を受ける事になる。

頭が良くなるという理由で。


人や動物はクスリの実験材料として古くから

その犠牲になってきた。

科学という名前を使って、

人類のためにという、いいわけを使って。

それは今も変わらない。

チャーリー・ゴードンは自分の体に起きた事を

すべてレポート用紙に書くように言われ、

書き始める。

謎めいた ”アルジャーノンに」花束を” という

題も魅力的だ。




FLOWERS FOR ALGERNON

Daniel Keyes


(C)1966/1975 BANTAM BOOKS