表紙で買った本 (連載 21)


   友人のとも吉さんは本が大好き。長い外国生活の

あいだに出会った たくさんの本の中から

ポツリ ポツリと 気の向くままに

選んでもらって ご紹介いたします。




21

JOSEPH CONRAD

HEART OF DARKNESS




植民地を求めて ヨーロッパの人間は

ヨーロッパ以外の世界に足を向けた。

そしてアフリカもそのひとつだった。

けれどアフリカは彼らの思い通りにはならなかった。

(すぐには)

いくら 文明の力を使ってもそこで働くのは

アフリカの人間。

ヨーロッパの思想、考え方をアフリカ大陸に導入し

自分達のいいなりにしようとこころみたけれど、

彼らを待っていたのは、反逆だった。

コンラッドはそのアフリカの心を1人のヨーロッパの

人間としてそして1人のアフリカのWITNESS

(目撃者)として書き

そこが静かに、重く読む人に問いかける。



Heart of Darkness

 @ A BANTAM CLASSIC
(c)1960