表紙で買った本 (連載 138)


   友人のとも吉さんは本が大好き。長い外国生活の

あいだに出会った たくさんの本の中から

ポツリ ポツリと 気の向くままに

選んでもらって ご紹介致します。




138



THE SCRAMBLE FOR AFRICA
The white man's Conquest of the Dark Continet
from 1876 to 1912

Thomas Pakenham


アフリカといえば、土人とジャングル、ライオン、ゾウ、

キリンなどの野生動物を思うのが普通の日本人である。

彼らも野生動物達と生活を共にしていた。

ところがヨーロッパの国々が植民地政策をアフリカに

向け始めた。” 未開発のアフリカに教えを ”

” 文明の力、そして商業をアフリカに ” などと言い、

ドイツ、イタリア、ポルトガル、フランスイギリス、そして

ベルギーが参加してアフリカを文字通り奪い合った。

アフリカ人達もそれに反対して小競り合い、

そして戦争になる。意味も無い血が沢山流されて、

アフリカが強制的に西洋の仲間入りをさせられる。

しかし、内乱は続き、1960年には沢山の国々が

植民地から独立する。独立するはずが、それは

紙の上だけで、半植民地というのが現状だった。

黒い大陸 ( Dark Continent ) と呼ばれていたアフリカ

は、白人達 ( ヨーロッパ ) の醜い顔を嫌というほど

見せつけて、1991年に終わりを告げる。

白人達がいなくなって、アフリカがアフリカ人達の手で

政治が行われて良い結果が出ているかは疑問だが、

この本は、黒い大陸を満喫できるアフリカ クロニクルだ。

















THE SCRAMBLE FOR AFRICA
The White man's Conquest of the Dark Continent
from 1876 to 1912


Thomas Pakenham

( C )1991 / RANDOM HOUSE