表紙で買った本 (連載 123)


   友人のとも吉さんは本が大好き。長い外国生活の

あいだに出会った たくさんの本の中から

ポツリ ポツリと 気の向くままに

選んでもらって ご紹介致します。




123








The Wind in the Willows

KENNETH GRAHAME



春の気配が土で感じられる、そして地下で生活して

いる もぐら はイライラしていた。

「 冗談じゃないよ、春の掃除なんかしてられないね!

早く外へ出て陽の光をあびたいよ。 」

そしてもぐらはせっせと土をかき分け、一生懸命

地上を目指し、やっとこどっこい ほいさっさ。

そして、まぶしい太陽の光を浴びる。


物語は感動的だ。

けれど、大人向きなのか、子供向きなのかが

判らない、という意見がしばしばあり、

出版社からは断られ続けた。

けれど、一度出版されると、読者はこの本を理解し、

読み継がれ、今では名作児童文学の1冊となっている。

読み終えるとほのぼのとした気分になり、

川辺をうろつきたくなる。









THE WIND IN THE WILLOWS
Kenneth Grahamu

( C ) 2005 / PENGUIN CLASSICS