表紙で買った本 (連載 121)


   友人のとも吉さんは本が大好き。長い外国生活の

あいだに出会った たくさんの本の中から

ポツリ ポツリと 気の向くままに

選んでもらって ご紹介致します。




121








Therse Raquin

Emile Zola


1867年27歳のゾラは 『 テレズ ラカン 』 を発表。

スキャンダラスを巻き起こす。愛のない結婚生活、

そして病的な夫・・・そこに逞しい夫の友人が登場して

物語は深く掘り下げられる。

精神分析のフロイトの以前から、小説の世界では

登場人物の分析が広く行われてきたが、ここでも

それが重要になってくる。

映画では、シモーネ・シニョレが退屈で無関心な女を

実にうまく演技していた。もちろん内容は小説とは

全く違うが、マルセル・カルネが監督 ( 1953年 )。


THRESE RAQUIN
Emile Zola

( C ) 2004 / PENGUIN CLASSICS