友人のとも吉さんは本が大好き。長い外国生活の
あいだに出会った たくさんの本の中から
ポツリ ポツリと 気の向くままに
選んでもらって ご紹介致します。
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El Filibusterismo
Jose Rizal
物語の舞台はフィリピン。
まずボートの乗客達の会話で登場人物が紹介
されてゆく。橋を作ることになっていたのを、
サイエンティスト達が安全上の問題があると、理論を
前に出し、途中で工事が終わってしまった。
けれど、その橋が洪水やら地震に持ちこたえている、
おかしいだろう、と一人が言う。
湖の問題があるから・・・・と、また独りつぶやく。
そこでシモーヌが新しい運河を作る計画を持ち出すが
それには多額の金がかかると反対される。
それに応えて、
” 囚人や犯罪者を労働に使うんだ。
そうすりゃ金は僅かで済む。
大きな物を作るには、ほんの少しの資産を使うのさ。
エジプトのピラミッド、ローマのコロシアム、
それらはみなそういう風にして出来たんだ。
労働者が死んだらそれで終わりだ。
強者が栄えてゆくんだ。 ”
フィリピンの独立を望んだ ホセ・リサールの二作目。
EL FILIBUSTERISMO
Jose Rizal
( C ) PENGUIN CLASSICS, 2011
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